「和婚」はどうやって生まれた?「神前婚」とどう違う?
和婚とは、和の要素を取り入れたウェディングスタイルのことを指す言葉です。
神前婚と異なるのは、神社で行わなくてもいいことと簡単に言えます。
神前婚は神社で八百万の神々に誓いを立てる挙式方法で、神主が結婚を伝える祝詞を奏上し、三々九度の杯を交わして玉串を捧げて結婚の誓いとします。
一般的に神社で行うことが多いですが、ホテルや結婚式場内にある神殿を使うことも少なくありません。
基本的に親族のみが列席するとされており、ひっそりとした挙式を望んでいる人にはピッタリといえます。
ただし、結婚式場やホテルを利用した場合はこの限りではなく、友人や知人の列席を可能としていることも少なくありません。
和婚は和の要素を取り入れたいとして、2000年代を過ぎた頃から登場しました。
神前式だけでなく、仏前式や茶婚式、人前式などにも和の要素を含んでていれば、和婚と称されます。
折り鶴シャワーや餅まきなど、現代ならではの和の要素を採用した結婚式なども増えてきました。
和婚の起源は意外と新しいが伝統は脈々と受け継がれている
近年では若い人たちの間でも伝統的な生活様式を見直す動きが盛んになってきていますが、冠婚葬祭においてもその傾向があらわれています。
中でも和婚と呼ばれる挙式スタイルは、高い人気を誇ります。
和婚は、日本の伝統思想である神道の理念にのっとって行われる結婚式です。
神前式と呼ばれることもあり、新郎新婦が神社に赴き、神様の前で永遠の愛を誓います。
結婚式場に神主さんを招き、祝詞を上げてもらうというやり方もあります。
和婚の起源は意外と新しく、現在のようなスタイルが整ったのは明治時代のことです。
当時の皇族が執り行った挙式を一般の人がまねるようになったことから、徐々に普及するようになりました。
その後、キリスト教会で行われる挙式などを参考にしつつ、現在に至っています。
ただ、たとえば花嫁が式の際に身にまとう衣装としておなじみの白無垢は室町時代に、新郎新婦が互いに盃を交わす風習は江戸時代にそれぞれ起源を有すると言われます。
そうした数々の歴史が、現代の和婚に生かされています。